OKURA SEEDS

物流やマテハンにまつわる
お役立ち情報を発信します。
SEEDSは「種」。
新しい発想の種となる
情報をお届けします。

HOME > okura-seeds > 第6回「空間を有効活用する自動倉庫をよく知ろう!」

オークラ輸送機の強み

NEW

『物流現場が変わる! マテハン機器導入・活用ガイド【入門編】』

第6回「空間を有効活用する自動倉庫をよく知ろう!」

#自動倉庫 #マテハン #物流センター #GTP #シャトル型自動倉庫

モノを自動で保管する代名詞といえば、やはり自動倉庫です。コンピュータ制御されたスタッカクレーンやシャトル(台車ロボット)が、高層ラックへの商品の入出庫・保管・搬送・在庫管理を自動的に行います。ここでは、自動倉庫を検討するためのガイドラインとしてご紹介します。

1.自動倉庫とは

自動倉庫はAS/RS(Automated Storage / Retrieval System)とも呼ばれ、ビル式自動倉庫とユニット式自動倉庫があります。ビル式は、ラックに屋根や壁を取り付け、それ自体を一つの建築構造物として施工されます。このため、基礎工事から含めると完成までに悠に数か月はかかります。しかし、規模が大きく保管量が多くなるためコストを抑えることができます。
一方、ユニット式自動倉庫は、建築された床に直接設置できるのでコンパクトであり設置が楽で、工期も短くなります。そのため、ユニット式自動倉庫が現在の主流となっています。以下、ユニット式自動倉庫について、代表的なものをピックアップしました。

2. ユニット式自動倉庫の種類

パレット自動倉庫

パレット単位で重量物や大物商品を自動で保管・入出庫できるので、保管効率を大幅に向上させることができます。

特 徴
高層ラックにより天井付近までの空間を有効活用できます。フォークリフトでの往復作業や使用台数を削減し、コンピュータと連携しての在庫状況を可視化できます。

ケース自動倉庫

樹脂コンテナなどのケースに入れた荷物をスタッカクレーンで保管・入出庫ができるので、中小型の荷物や多品種・小ロットの保管に向いています。

特 徴
パレット自動倉庫と特徴は共通します。一番違う点は、ケースの中からピッキングしたり、集品したりする作業のGTP化につなげられる点です。

※GTP : Goods to Personの略で、「人が商品を取りに行く」のではなく、「商品が人のもとへ運ばれてくる」考え方になります。
作業者が歩かずに定点でピッキングできるので、大幅な負担軽減につながります。

シャトル型自動倉庫

近年よく使われるようになった自動倉庫です。スタッカクレーンの代わりに棚の各段をシャトル台車が走行して、荷物を自動的に入出庫・保管するマテハンシステムです。通販などでよく使われており、スタッカクレーンより高速対応が可能です。
各システムメーカーともに代表機種を取り揃えています。オークラ輸送機では「Quick Shuttle(クイックシャトル)」「Quick Shuttle(クイックシャトル)」製品情報冷凍食品の大規模宅配物流拠点 納入事例 が該当します。

特 徴
通路が不要なため、一般的なラックより高密度保管が可能になります。また、シャトル台車と昇降リフトの連携により、多品種・高速ピッキングに対応できます。荷ぞろいさせたい商品の一時保管にも向いています。冷凍倉庫内(-25℃)でも稼働できる機種があり、導入実績が拡大しています。

三次元型自動倉庫

フランスのExotec社が開発し、オークラ輸送機が日本市場に販売を展開する「Skypod(スカイポッド)」「Skypod(スカイポッド)」製品情報多品種少ロット品 物流センター 納入事例 が代表的です。 搬送ロボットがラック内を前後・左右・上下の3次元に移動してピッキングを行う最新のGTP型マテハンシステムです。

特 徴
搬送ロボットの走行スピードは秒速4mと高速で、最大14mの高さまでラックを自動で昇降します。このため、倉庫の天井高を最大限に活用できる高密度保管及び設置面積の最小化が可能となっています。ロボットが商品をピッキングステーションに運んでくるため、作業者は歩き回ることなく、その場で梱包や検品に集中できます(GTP対応)。また、倉庫の規模や繁忙期に応じてロボット台数やステーション数を柔軟に増減できるので、将来の増設にも対応することができます。

その他の自動倉庫

グリッド型自動倉庫
コンテナを格子状のグリッド内に高密度に積み上げ、上部を走行するロボットがコンテナを出し入れする仕組みです。側面から見る限りは、自動倉庫とは思えませんが、上部からみれば、一目瞭然になります。
使用中に、使用する頻度が高いコンテナがグリッドの上部にいく仕組みになっており、高効率ピッキングにつながります。
自在型自動倉庫
ブロック単位で自由に組み替えができることが売りの自動倉庫です。構成がシンプルなため、小規模の物流センター向きといえます。ラックは、ポール、パネル、ベースブロックの3つの部品で構成されており、倉庫の形状に合わせて自由にレイアウト可能です。薄型の搬送ロボットが専用コンテナの中に収納された荷物を載せて、ラック内を移動します。

冷凍倉庫(-25℃)で稼働するシャトル型自動倉庫「Quick Shuttle」「Quick Shuttle」製品情報冷凍食品の大規模宅配物流拠点 納入事例

3. 自動倉庫選定のポイント

ここでは、様々な自動倉庫から自社に最適なものを選ぶための選定ポイントをまとめました。
選定は、「取り扱う荷物の特性(サイズ・重量・形状)」、「必要とする保管効率・処理能力」、「現場の物理的制限(既存倉庫・新規建築・マルチテナント・防火区画・使用環境)」などに基づいて行うのが重要です。自動倉庫は、他のマテハン機器より高額な投資になりやすいため十分な比較検討が重要です。

【POINT.1】取り扱う荷物の特性 (荷姿・重量)

サイズ・重量・形状
コンテナ単位、それともパレット単位での扱いなのか?荷姿・重量を確定しましょう。
アイテムのサイズ制限
コンテナの場合、商品がコンテナに入るか?など対応できるサイズを確認しましょう。格納できないアイテムを除外し、その対応も考えておく必要があります。パレットの場合、入荷した状態のままでよいのか?パレットへの置き換えが必要な場合は、パレットより積載荷物がはみ出さないように注意しましょう。

【POINT.2】保管効率と入出荷能力

保管効率
現在のスペースをどれだけ有効活用できるか想定しましょう(保管間口数 / 総間口数など)。
処理能力
1時間あたりの入出荷回数や1日の総量を確認しましょう。1日の中でのピーク対応や自社の特殊な事業があれば、それも考慮する必要があります。季節での物流の波動がある場合も注意しましょう。

【POINT.3】複数の自動倉庫の必要性

物量やアイテム数・物流フローや運用によっては、複数の自動倉庫での必要性がでてきます。高頻度品には高速なシステム(シャトル型など)、低頻度品には予算を抑えたスタッカクレーン式など自社の状況によっては、システムの組合せは重要になります。

【POINT.4】導入現場の環境

既存物流センターへの導入
天井の高さ、床荷重、梁や柱の位置、エアコンや照明・配線などの据え付け状況など、既存設備と自動倉庫の干渉や床補強工事の必要性を事前確認しましょう。

【POINT.5】他マテハン機器との連動性

物流センターでは、自動倉庫だけ単独設置しても運用メリットがでないケースがあります。入荷から出庫までの物流フローを的確に把握し、限られたスペースの中で他のマテハン機器と連携させて配置する必要があります。

【POINT.6】拡張性と柔軟性

将来への対応
ビジネスの成長予測によっては、拡張性あるものがマッチングするケースもあります。拠点を増やすことで対応することなども可能です。最近は、マルチテナントが増えてきました。今までは、建屋とマテハン機器は別々の考え方でしたが、今や相互補完しての対応をしてくれるデベロッパー物流不動産も増えています。
製品の変化への対応
商品サイズや取り扱い頻度の変化が予見できる場合は、柔軟に対応できるかなどもポイントになります。

【POINT.7】メンテナンス・サポート体制

メンテナンス
マテハン機器の寿命を延ばすためには、定期的なメンテナンスが必要です。自社だけの点検だけでは、難しい現状です。導入時のイニシャルコストだけでなく、ランニングコスト(交換部品)が年間どれだけ必要なのかも認識しましょう。
サポート体制
サービス拠点がどこにあるのか?そこからの故障時の対応スピードや自社の物流センター運営に適した対応が可能かなども大事です。トラブル発生から復旧までが短時間ですむほど、安心感と信頼性が増します。

いかがだったでしょうか。
一般的に自動倉庫は万能な保管のためのマテハン機器に見えると思います。しかし、製品の種類が増えている現状を考えると、いかに自社にマッチングしたものと巡り合えるかは至難の業かもしれません。そのためには、正しい、選択眼を磨くことが大事です。日々の情報収集やオンラインセミナーの視聴、物流系や業界に合わせた展示会で実機に触れましょう。また、実機を備えたショールームを持っているメーカーやシステム機器メーカーが増えてきましたので、見学に行くことも重要です。
あなたの行動が自社にとっての最適な自動倉庫や連動するマテハン機器との早期の巡りあわせにつながります。
次回は、ロボットが活躍するパレットに絡むマテハン機器をご紹介いたします。

none