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物流お役立ちコラム

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『物流現場が変わる! マテハン機器導入・活用ガイド【入門編】』

第4回「搬送機器には何があるの? (無人搬送車)」

#AGV #AMR #Skypod #GTP #物流自動化

今や注目度が高くなった無人搬送車です。ファミリーレストランでの配膳ロボットやショッピングセンターでのお掃除ロボットなど、搬送型のロボットが身近に感じられるようになりました。その無人搬送車ですが、どんなものがあるのかをご紹介します。

1. 無人搬送車とは

無人搬送車は、一般的にAGVAGV製品情報食品工場 納入事例EC物流センター 納入事例 (Automated Guided Vehicle)と呼ばれています。倉庫や工場などで床に貼られた磁気テープなどのガイドレールにより、自動で荷物を運ぶ搬送ロボットです。設定されたルートを自動で走行し、障害物検知センサにより安全に停止・回避します。フォークリフトや手押し台車に代わり、資材や製品を運搬します。 主なタイプには、積載型・けん引型・重量型があります。 積載型は荷物を上に載せて運ぶタイプ、けん引型は後側に台車を連結して引いていくタイプ、重量型は数トン以上の重量物を運搬する大型タイプになります。 今まで走行方式がガイドレールだけだったものが、近年では自律走行方式も登場しています。QRコードなどを感知して走行するなど、従来のAGVより柔軟性が広がっています。

2. AGVとAMRの違い

AMRをご存じでしょうか?AGVと似た名前のため混同しやくなっています。AMR(Autonomous Mobile Robot)は、自律走行搬送ロボットと呼ばれています。前述した配膳ロボットやお掃除ロボットは、まさにこのAMRになります。 AMRは、地図とレーザセンサで周辺環境を把握し、経路を自ら計算する自律型ロボットです。 自律ロボットにおいて、周囲の地図作成と自己位置推定を同時に行うSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術により、障害物を自動回避できるのです。実際、配膳ロボットの動きをみているとよくわかりますよね。子供の予測不能な動きに対しても敏感に反応して停止しています。しかも、皿に盛られた料理がこぼれることもありません。 主な比較項目を一覧表にまとめましたので、ご参考にしてください。

AGVとAMRの比較表

AGVとAMRの比較
項目 AGV AMR
走行方式 原則、磁気テープ/ガイドライン等の誘導体が必要 誘導体不要
経路変更 誘導体の張替え工事が必要 ソフトウェア上で地図修正で対応可能
障害物対応 停止して待機 回避またはルート再計算
導入工事 床面工事など必要 不要
適する環境 固定ルート、運用が変更しない環境 動的な環境やレイアウト変更がある場所

3. ACRについて

AMRに似た呼び名にACR(Autonomous Case-handling Robot)があります。ACRは、自動ケースハンドリングロボットと呼ばれています。 この両者の大きな違いは機能面です。ACRは高層ラックからケースを取り出し、作業者へ届けるGTP(Goods to Person)機能を備えています。オークラ輸送機が販売する次世代型倉庫システム「SkypodSkypod製品情報多品種少ロット品 物流センター 納入事例 」は、ACRが高層ラック間を縦横無尽に走行することで、スピーディな入出庫を実現させます。 一方、AMRは前述のように地図情報を基に環境を検知し、自律的にルートを選んで荷物を運ぶ自律搬送ロボットです。 わかりやすく特徴を整理しました。

ACRの特徴

機能
高層棚からの在庫取り出し、棚入れ、ケース単位での搬送
強み
小さなケースや商品を効率的に扱う。高い棚を活用して空間の有効利用が可能
用途
物流センターでのピッキング、ケース管理

AMRの特徴

機能
障害物を回避しながら自律走行して荷物を搬送
強み
地図とレーザセンサで周辺環境を把握してのルートを自動作成するので、人のいる現場でも安全に走行可能
用途
倉庫内の搬送、パレット移動、人との協働作業

ACRの活用により高速入出庫を実現する次世代型倉庫システム「SkypodSkypod製品情報多品種少ロット品 物流センター 納入事例

4. 選定ポイント

一番悩ましい点は、AGVとAMRの選定です。どちらが自社の物流センターや工場にマッチングするのだろうか?それぞれの特徴はわかったけれど、どう判断していけばよいのか?そこで、選定ポイントについてまとめてみました。

スモールスタートならAMRか?
流通などの倉庫や物流センターであれば、作業者とロボットの作業エリアの区分けがしにくいため、将来的な変動を考慮するとAMRの方が導入しやすいかもしれません。作業者をいきなり0名にするのではなく作業者との協働作業をする考えも必要です。
ある現場では、ロボットにニックネームがつき、同じ職場の仲間になっている例もあります。「人とロボットの共存」なんて素敵ではありませんか。また、1台や少数台数ですと、トライアル運用をやりやすい点もあります。
最適性をどこに求めるのか?
新設での物流センターを構築するのと、既存の物流センター内を改造するのとでは考え方が違ってきます。新センターでの最適性を考えるのであれば、AGV・AMRどちらも考えられます。
しかし、既設センターでの改良であれば、柔軟性や将来の拡張性を考えておく必要があります。将来の物流センターの姿を想定するだけでなく、労働環境や社会情勢がどのように変化していくかも考慮していきましょう。
どのような運用をするのか?
運用をどのようにするのか?自社の考えをしっかり持った上で、メーカーに相談するのが一番と考えます。
自社での考えがないままにメーカーに相談を進めると最終的な段階で迷いが生じ、適切な判断を下しにくくなります。時間はタイム・イズ・マネーです。効率よく進めるためにも、運用をしっかりと事前に検討しましょう。
過剰スペックをどうとらえるのか?
昨今、いろんな製品やメーカーが登場しています。物流系やロボットの展示会に行くと、常に新しい企業名を目にします。機能も充実していますので、まるであのネコ型ロボットのように何でもできる機能があれば便利に思えてきます。そんな時、ちょっと立ち止まって下さい。その機能は、本当に必要ですか?
最終的にはコスト
投資は最終的には経営判断になりますので、コストが最後であり最大の選定ポイントになります。コストは導入コストだけでなく、メンテナンスなどのランニングコストも必要です。
現状、導入コストを抑えられるサブスクが普及してきましたが、長期間使用する場合は購入の方が安くなる逆転現象につながります。サブスクが必ずしも、絶対優位というわけではありません。シミュレーションをした上で購入方法を検討することが得策と言えます。

5. 他のマテハン機器との連携

AGV・AMRの活用において単独活用のイメージが強いと思いますが、将来の完全自動化を見据えていく場合、他のマテハン機器との連携は重要です。

コンベヤシステム
AMR/AGVがコンベヤまで荷物を運び、自動での荷受け・荷渡しや第2回の「コンベヤ」の中で紹介したステーション部での活用。
自動倉庫(AS/RS)
自動倉庫から出庫された製品を、AGV/AMRが受け取り、ピッキングエリアや出荷エリアまでの移動。
協働ロボット
AMRの上に載った協働ロボットが、棚からの商品取り出しを行う。
パレット・カゴ車
空パレット移動は、パレット下に潜りこんでリフトアップさせての移動またはフォーク型AMRでの移動。
カゴ車移動は、連結アームやフックを使ってカゴ車を連結させての移動。

協働ロボット「EasyPALEasyPAL製品情報 」とカートラックけん引AMR「OKURUN-TW300OKURUN-TW300製品情報 」を 組み合わせたマテハンシステム

いかがだったでしょうか。
今回は、無人搬送車について掘り下げて説明いたしました。
コンベヤ同様に無人搬送車も多種多様になりました。無人搬送車はコンベヤと対極的にみられがちですが、必ずしもそうではないということです。連携できるところは連携し、それぞれの持ち味を活かしたエリアで選択決定すれば作業者の配置も含めて適材適所の運用につながると考えます。 次回は、仕分けに欠かせないマテハン機器をご紹介いたします。

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