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物流お役立ちコラム

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『物流現場が変わる! マテハン機器導入・活用ガイド【入門編】』

第5回「モノを仕分ける便利な機器(ソータ)とは何か?」

#仕分けシステム #物流センター効率化 #EC物流 #物流自動化 #マテハン

モノを仕分けるためのソータは、物流センターや倉庫内での作業を軽減できる便利な機器です。ECに代表されるように大量の商品を人手で仕分けすることは大変な労力です。機種もいろんなタイプが登場しています。ここでは、どんなソータがあるのかをご紹介していきます。

1. ソータとは

ソータとは、英語名のSorterから来たものです。ソート(Sort)は、「仕分ける」とか「分類する」ことで、ソータは、仕分けや分類を行う機械のことです。マテハン用語としては、「自動仕分け機」をソータと呼びます。
ソータはコンベヤ上に流れてきた荷物のバーコードやICタグを読み取り、決められた場所へ自動的に振り分けます。人手不足の解消、作業の高速化、正確性の向上のために使用されています。
※「ソーター」ではなく、長音「ー」を省いている表現については、第3回内の「コンベアとの違い」「コンベアとの違い」参考 を参照。

2. 仕分け(手作業)とソータの違い

ソータを導入するか否かは取扱う品種数や物量、店舗など出荷先の数、出荷頻度などが決め手になります。取扱量や出荷先がさほど多くない場合は、マンパワーで十分対応することができます。例えば、オークラ輸送機では人的作業を補うためにプラスチックベルトコンベヤとフリーローラコンベヤで構成したシンプルな「仕分けコンベヤ」「仕分けコンベヤ」製品紹介 動画 を製品化し、手仕分けニーズへの対応をはかっています。
しかし、物量や出荷先が増えてくると人海戦術ではとても手に負えなくなってきます。そこで活用されるのがソータです。処理能力はもちろんのこと、近年では荷物の行き先を示すバーコードなどの読み取り精度も向上していますから誤仕分けもほぼありません。大規模な物流センターの多くが、出荷エリアにソータを導入しているといっても過言ではないでしょう。とくに本稿第2回内の「DCとTC」「DCとTC」参考 でご紹介した「TC」型センターでは、ソータが生命線の役割を果たしています。
また、仕分けと混同されやすい作業にピッキング(Picking)やアソート(Assorting)があります。それぞれ次のような役割の違いがあります。

ピッキング
在庫(保管エリア)から、注文を受けた商品を取り出して集める作業。
アソート
集めた商品を注文単位に詰め合わせる(小分け)作業。
仕分け
ピッキングやアソートされた商品を、最終的な配送先ごとなどに分類する作業。
ここでは仕分け(手作業)とソータ(自動仕分け機)の違いについてわかりやすく比較表にしました。

仕分け(手作業)とソータの比較表

仕分け(手作業)とソータの比較表
項目 仕分け(手作業) ソータ(自動仕分け機)
定義 人間が手作業で商品を分ける作業 コンベヤやロボットなどで自動的に仕分ける機械
主体 人間(作業員) 機械・ロボット
処理速度 遅い 速い・高速
精度 ミスが起きやすい ミスが少ない
コスト 初期投資は不要だが、人件費がかかる 初期投資は大きいが、人件費が下がる
対応力 不定形や細かい調整が強い 標準的な形状に強い
メリット 少額でスタート可能 人手不足解消、生産性アップ
主な用途 小規模倉庫 大規模物流センター、EC品出荷

3. 主なソータの種類と特徴

続いて主なソータについてご紹介いたします。機構の違いにより大きく分類すると、6種類があります。

スライドシューソータ (Sliding Shoe Sorter)

特徴
コンベヤ上の「シュー」と呼ばれる樹脂製の押し板がスライドして、搬送物を優しくシュート部へ押し出します。
用途
高速で高精度であり、荷物に対してソフトタッチな仕分けができるので、多くの物流センターで採用されています。

オークラ輸送機では、「ユニソーター」「ユニソーター」製品情報医薬品卸物流センター 納入事例スポーツ用品配送センター 納入事例 「アングルソーター」「アングルソーター」製品情報 が該当します。

クロスベルトソータ (Cross-belt Sorter)

特徴
コンベヤ上の小形のベルトコンベヤが駆動して搬送物を横に排出します。
用途
小型から大型、不定形なモノまで、多品種・高速仕分けに対応しています。

オークラ輸送機では、「クロスベルトソーター」「クロスベルトソーター」製品情報空港施設 納入事例 が該当します。

ダイバータソータ (Diverter Sorter)

特徴
アームやスイングする板(ダイバータ)で搬送物を掃き出します。
用途
中低速ですが、大型荷物など一定の仕分け数が必要な場所に適しています。

ポップアップソータ (Pop-up Sorter)

特徴
コンベヤのローラ間のスキマから小さなホイルやローラ、チェーンが上昇して、搬送物の方向を変えます。
用途
軽量・薄型、小箱の仕分けに適しています。

オークラ輸送機では、「ハイスピードソーター」「ハイスピードソーター」製品情報スポーツ用品配送センター 納入事例 が該当します。

ターンテーブルソータ (Turntable Sorter)

特徴
ローラコンベヤを搭載したターンテーブルが回転し、荷物の方向を変えます。
用途
能力は低いですが、機構がシンプルで低コストです。

オークラ輸送機では、「ディスクソーター」「ディスクソーター」製品情報農協選果場 納入事例 が該当します。

トレイソータ (Tray Sorter)

特徴
トレイ(皿)上に荷物を載せて運び、トレイを傾けてシュート側やコンテナなどに落とします。
用途
軟包装の商品や異形の商品に適しています

近年では、前記のようなコンベヤ技術をベースにしたソータとは異なるロボットタイプも登場しています。自律走行する小型ロボット(AMR)が荷物を運び、所定の仕分け口へ排出するもので、ECの小口配送、返品仕分けなど多品種小ロットに向いています。

主なソータの比較一覧表

主なソータの比較一覧表
タイプ 処理能力 仕分け精度 設置スペース 対応荷物 設置コスト
スライドシューソータ 中〜高 高い やや広い 段ボール、ケース物 中〜高
クロスベルトソータ 非常に高い 非常に高い 広い 多品種・袋物・薄物もOK 高い
トレイソータ 高い 高い 広い 小~中型小物、アパレル・雑貨 高い
ダイバータソータ 低〜中 高い 箱物 低い
ポップアップソータ 低〜中 普通 小型ケース、段ボール 低い
ターンテーブルソータ 低い 普通 段ボール、ケース物 低い

※各比較は、代表的な機種での比較であり、諸条件や機種によって変わります。
 詳しくはオークラ輸送機や各取り扱いメーカーにご相談下さい

4. 選定ポイント

たくさんのソータが登場しました。比較表を入れてみましたが、イメージできましたでしょうか?
ここで、他の製品ジャンル同様に選定ポイントについてまとめてみました。
物流センターにおけるソータの選定では、「扱う荷物の特性」や「必要な処理能力」を軸に、コストや設置スペース、前後工程とのバランスをとることが重要です。

【POINT.1】荷物の特性(形状・サイズ・重量・材質)

ソータの種類によって対応できる商品が異なります。

形状・サイズ
小物、箱物、不定形な袋物など、自社の商品に対応しているか?
重量
軽量物(100gから1kg以下)から重量物(30kg超)まで、許容範囲の確認が必要です。
材質
段ボール、ビニール袋、パウチ、紙類など、仕分けした時に商品が壊れたり、傷つかないなどの確認が必要です。

【POINT.2】処理能力(スループット)

1時間あたりに何個の仕分けが必要か(個/時)を算出します。

ピーク時の対応
平均値だけではなく、繁忙期の最大物量に対応できる能力が必要です。
搬送速度
速度が速すぎると荷傷みの原因になるため、適切なバランスの考慮が必要です。

【POINT.3】仕分けの間口数と精度

間口数
配送方面別や店舗別など、必要な仕分け先の数(シュート数)が確保できるか?
精度
誤仕分けを極限まで減らせるセンサ設定配置や制御システムを備えていること。

【POINT.4】設置スペースとレイアウト

省スペース性
スタンドアロン(単独)で使用するのか?それとも前後工程とのつなぎの中で使用するかで考え方は異なります。
既設の中での設置か新設するのか、などにもよります。
拡張性
将来的な物量増加や仕分け先の追加に柔軟に対応できるかもポイントになります。

【POINT.5】導入・運用コスト

コストには、イニシャル(導入時)とランニング(使用時)の2つがかかります。

イニシャルコスト
ソータ機器代金だけでなく、設置工事費などがかかります。
ランニングコスト
ソータの電気代、メンテナンス費用、消耗部品の交換代など。

【POINT.6】メンテナンスと信頼性

メンテナンスは、機器の寿命を延ばすためには重要です。あわせて保守体制がしっかりとしているかも確認しましょう。

メンテナンス
機器の保証期間や定期メンテナンスの契約有無など。
保守体制
導入する現場から想定しての故障時の対応(応急措置・恒久対策)や復旧にどれくらいの時間を要するかなど。

5. ソータを導入するための改善手順

物流センターにソータを導入し、業務効率化と改善を成功させるための一般的な手順は以下の通りです。

現状分析と課題の明確化

まず、現在の仕分けにおける物流フローの問題点を洗い出します。

仕分けミスの頻出
人為的ミスによる誤出荷・発送した商品の返品の度合い。
人員不足・人件費の高騰
手作業による仕分けが要因なのか?
処理能力の限界
ピーク時の仕分けがネックになっているか?
現状データの収集
ピッキング件数、時間、商品サイズ、配送先数などのデータを取得し、原因を特定する。

目的・目標(KPI)の明確化

「なぜソータを導入するのか」を明確にしましょう。できるだけ具体的な数値設定をすることが大事です。

処理能力の向上
1時間あたりの仕分け件数を〇%増加させる。
省人化
仕分け作業員を何人削減する。
品質向上
仕分けミス率を〇%にする。
時間短縮
リードタイム(出荷までの時間)を〇%短縮する。

ソータの選定と最適レイアウト

現場の課題に合わせて適切な機器を選定し、事前検証することが重要です。

シミュレーション
導入予定のメーカー協力により、導入による効果を事前に検証し、最適なレイアウトを決めましょう。
システム連携
WMS(倉庫管理システム)・WES(倉庫実行システム)・WCS(倉庫制御システム)の連携もメーカーに相談しましょう。

現場の改善とレイアウト見直し

ソータを入れる前に、周囲の業務環境を整える必用があります。

整理整頓
動線や作業場を見直し、効率的な配置にします。
前工程の効率化
投入作業(インダクション)がしやすいように、ピッキングエリアとの連動を再整備しましょう。
また、後工程についても考慮しましょう。

テスト運用

計画に基づいて設置し、テスト実施します。

段階的導入
全面導入ではなく、特定のエリアや商品などで、小規模でテスト運用を行います。

テスト運用

導入後、当初の目標とどうなのかを検証しながら、目標達成とともに運用を最適化していきます。物流センターでの作業はイレギュラーの宝庫です。当初の計画では想定できないことが実運用のなかで起こり得るものです。定期的な見直しや目標修正も大事なことです。

現場
分析
現場の物量や
課題の把握
KPI
設定
数値目標を
定める
ソータ
選定
導入機種や
レイアウトを
決める
現場
改善
現場の
レイアウトや
作業を改善
テスト
運用
小規模で
テスト運用
定着化
運用を
定着させる

いかがだったでしょうか。
ソータの改善は、部分的な改善なのか、他の設備と合わせてトータルで前後の工程を含めての改善なのか、をよく検討しましょう。スタンドアロンで運用できる機器であれば、設置する場所だけを考慮すればよいのですが、前後工程を含めるとエリアを広げて考える必要があります。
新規設置か?それとも、運用しながらのスクラップビルドか?では、全然運用方法が違っていきます。最終的にはあなたの会社にとって、信頼できるメーカーや販売店の窓口の方に相談するのが一番だと考えます。あなたの会社の状況を最も理解してくれているのは、案外身近な存在だったりします。
次回は、保管には欠かせないマテハン機器をご紹介いたします。

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